【ダークソウル3】闇を背負う女性「カルラ」考察！「罪人、人の深淵、その忌み子」とは？

こんにちは、GORIです！

今回は『ダークソウル3』に登場する謎多きNPC、カルラについて深掘りしていきます。彼女のセリフや背景を知ると、その重い運命と世界観の奥深さに引き込まれること間違いなしです。

カルラとの出会い
「罪人、人の深淵、その忌み子」彼女が背負う闇とは？
「貴公も蛭の仲間だったか」「下種の慰み」に込められた意味
まとめ：カルラが教えてくれるダークソウルの闇

カルラとの出会い

カルラは、イルシールの地下牢に囚われています。救出するためには、罪の都で手に入る「獄吏の鍵束」が必要です。

彼女を救出すると、火継ぎの祭祀場に移動し、以降は闇の魔術や呪術を教えてくれるようになります。一見、冷淡な印象を受けるかもしれませんが、彼女はプレイヤーに特定の呪術書を渡すと、意外な一面を見せてくれるんです。

例えば、クラーナの呪術書や墓守の呪術書、そしてロンドールの点字聖書を渡せます。特にロンドールの点字聖書は、最初は拒否されるものの、しつこく渡そうとすると最終的に受け取ってくれます。そして、プレイヤーを「弟子」として扱ってくれるようになり、別れ際には無事を案じる言葉をかけてくれることも。

牢に閉じ込められていた身でありながら、闇の魔術を教えるという役割を全うし、さらに弟子を気遣う優しさも持ち合わせている。カルラは、ただの「術を売るNPC」ではないことが分かります。

「罪人、人の深淵、その忌み子」彼女が背負う闇とは？

カルラというキャラクターの根幹に触れるのが、彼女自身のこの言葉です。

「私は罪人、人の深淵、その忌み子」

このセリフが、彼女の置かれた境遇と、なぜ牢に囚われていたのかを深く示唆しています。

「罪人」である理由

『ダークソウル』の世界において、闇の魔術は「禁忌（きんき）」とされていました。闇の魔術は、人間が持つ「闇の魂（ダークソウル）」の力を引き出す術であり、火を継ぐ世界の秩序にとっては危険なものと見なされていたからです。

カルラが闇の魔術に精通し、それを教える存在であることから、彼女自身がこの禁忌に触れている「罪人」として幽閉されていたと考えられます。

また、彼女の装備からも長い間幽閉されていたことがわかります。

「人の深淵」とは何か

「人の深淵」とは、「人から溢れ出した闇」や「人間性が暴走した姿」を指します。人間性とは、人間が持つ闇の魂の欠片であり、これが制御不能になったり、増大しすぎたりすると、「深淵」という恐ろしい現象や存在として現れます。

つまり、カルラは自身が「人の深淵」そのものであるか、あるいは深淵と深く結びついた存在であることを自覚しているのです。彼女の内に、人間性が淀み、深淵の力が宿っているのかもしれません。

「忌み子（いみご）」としての悲劇

「忌み子」とは、通常とは異なる、忌み嫌われる特徴を持って生まれた存在を指します。カルラが自身を「人の深淵の忌み子」と呼ぶのは、彼女が異形であり、世界から忌み嫌われるべき存在として、自らを認識していることを示しています。

これらのセリフから、カルラは自身の存在を「罪」であり、「闇」そのものであり、故に社会から排除される「忌み子」であると深く理解し、受け入れていることが分かります。

「貴公も蛭の仲間だったか」「下種の慰み」に込められた意味

カルラのセリフには、さらに彼女の悲しい過去を示唆する言葉があります。

「なんだ、貴公も蛭の仲間だったか」

これは、プレイヤーが闇の魔術を求めることに対し、カルラが発する言葉です。ここでの「蛭（ひる）」は、人間性（ソウル）を吸い取る存在、あるいは闇の力を貪り食うように欲する者を比喩していると考えられます。カルラ自身が闇の危険性を知り尽くしているからこそ、闇の力に魅入られるプレイヤーに、警戒心や諦めのような感情を抱いているのかもしれません。

そして、彼女の心境を最も色濃く表すのが、救出後、祭祀場で話しかけた際のセリフです。

「…ほう、久しいな。きっと忘れられたと思っていたが、嬉しいよ。暗く痩せた体とて、下種の慰みくらいにはなるようだな」

この「下種の慰み（げすのなぐさみもの）」という言葉は、非常に重いです。「下種」は卑しい者、「慰み」は退屈しのぎや性的消費の対象を指すことがあります。

彼女が自身の肉体と存在を「暗く痩せた体」と表現し、「下種の慰み」とまで卑下するのは、長期間の幽閉中に、性的な搾取を含む、極めて屈辱的な扱いを受けていた可能性を強く示唆しています。自分のような「忌み子」でも、誰かの「慰み」にはなるのか、という彼女の悲痛な諦めと自己卑下が込められていると言えるでしょう。