フロム・ソフトウェアが手がけた『エルデンリング』は、発売から年月が経った今もなお「死にゲー」の金字塔として君臨し、「難しい」という評判が付きまとっています。
しかし、その難しさは具体的にどのようなもので、特に初めてこのジャンルに挑む人や、従来のフロムゲーファンにとって、どう向き合うべきなのでしょうか?
この記事では、エルデンリングの難しさを構成する要素と、その乗り越え方を徹底解説します。
1. エルデンリングの難易度を構成する4つの要素
プレイヤーがエルデンリングを「難しい」と感じるには、具体的な理由があります。従来のゲームと一線を画す、その難しさは以下の要素によって構成されています。
| 要素 | 具体的な内容 |
| 敵の強さ(一撃の重さ) | 雑魚敵であっても、攻撃の一つ一つが大ダメージに繋がります。油断は即座に命取りとなります。 |
| すぐ死ぬ(戦闘のシビアさ) | プレイヤーのミスや判断の遅れが許されません。わずかな操作の誤りが「YOU DIED」の文字に直結します。 |
| 敵の復活(緊張感の持続) | 死亡したり、マップ上の休息地点「祝福」で休んだりすると、ほとんどの雑魚敵が復活します。これにより、探索ルート全体の緊張感が途切れることがありません。 |
| ボス戦の厳しさ | 圧倒的な体力、予測不能な多彩な攻撃パターン、そしてワンミスが許されない緊張感がプレイヤーを追い詰めます。 |
このシビアなゲームデザインこそが、「死にゲー」と呼ばれる所以です。
2. 初めて「死にゲー」に挑むプレイヤーへ
「雑魚敵にもやられる」
「すぐに死ぬ」
という事実は、初めてフロム・ソフトウェアのゲームをプレイする人にとって、大きな挫折の壁になりがちです。
しかし、ご安心ください。エルデンリングは、過去作と比べて遥かに初心者へ配慮した設計がなされています。
重要な心構え:逃げる勇気と「死」の捉え方
- 「死」は学習の機会であると理解する:このゲームでは、死ぬことは失敗ではありません。敵の動きや攻撃パターン、トラップの位置を覚えるための「試行錯誤」のプロセスです。何度も死ぬことで、少しずつ先に進めるようになります。
- 「後回しにする勇気」を持つ:エルデンリングは広大なオープンワールド(狭間の地)です。最初からどこにでも行ける自由度があるため、「敵が強い」と感じたら、無理をせず別のエリアを探索しましょう。レベルを上げたり、強力な装備を見つけたりしてから戻ってくるという戦略が非常に有効です。
積極的な「救済措置」を活用しよう
難しさを乗り越えるために、ゲーム側が用意してくれているシステムは積極的に利用すべきです。
- 遺灰(霊体)の召喚:ボス戦や一部のエリアで使える「遺灰」は、NPCの霊体を召喚し、共に戦ってくれる強力な救済措置です。敵のターゲットを分散させたり、攻撃をサポートしてくれたりするため、難易度を劇的に下げることができます。
- 協力NPC・マルチプレイの活用:特定のボス前には、NPCを召喚できる印が用意されています。また、オンラインで他のプレイヤーに助けを求める(マルチプレイ)のも有効な手段です。行き詰まったら、誰かの力を借りて突破しましょう。
3. フロムゲーシリーズにおけるエルデンリングの立ち位置
フロム・ソフトウェアの過去作(『ダークソウル』シリーズ、『ブラッドボーン』、『SEKIRO』など)と比較して、エルデンリングは「難易度を自分で調整しやすい」という点で特徴的です。
多くのフロムゲーファンは、エルデンリングをシリーズの中で最も「難易度の下限が低い」作品と評価することがあります。
GORIが考えるフロムゲーの難易度ランキング
- SEKIRO
- ブラッドボーン
- デモンズソウル
- ダークソウル1
- ダークソウル2
- ダークソウル3
- エルデンリング
さらに難しいと感じる点を詳しく紹介します。
難易度ランキング 第1位.セキロ
理由
難易度ランキング 第2位.ブラッドボーン
理由
難易度ランキング 第3位.デモンズソウル
理由
難易度ランキング 第4位.ダークソウル1
理由
難易度ランキング 第5位.ダークソウル2
理由
難易度ランキング 第6位.ダークソウル3
理由
難易度ランキング 第7位.エルデンリング
理由
オープンワールドという「難易度調整機能」
過去作は基本的に一本道の攻略ルートであり、強い敵が行く手を阻む場合、プレイヤーは「プレイヤースキル」と「特訓」で乗り越えるしかありませんでした。
しかし、エルデンリングのオープンワールド構造は、この問題を解消してくれました。
- 詰みからの解放
強大なボスに行き詰まっても、世界を探索してルーン(経験値)や強力なアイテムを集めることで、プレイヤー自身が相対的に強くなってから再戦できます。 - ビルドの多様性
剣や魔法、信仰、あるいは毒などの特殊な戦術まで、過去作以上に多様な攻略法(ビルド)が用意されており、自分に合った「楽な道」を見つけることができます。
この自由度こそが、エルデンリングが「死にゲー初心者にとって最も敷居の低い作品」と言われる最大の理由です。
4. 難しさを乗り越えた先の魅力と総評
エルデンリングの難しさに挑み、それを乗り越えることこそが、本作最大の魅力であり、多くのプレイヤーを熱狂させる理由です。
圧倒的な達成感と探索の楽しさ
- ボス撃破時のカタルシス:何度も殺され、何度も挑戦し、ついに強大なボスを打ち破った瞬間の達成感は、他のゲームでは味わえない格別なものです。この達成感が、プレイヤーの「死」という試行錯誤を報いる最大の報酬となります。
- オープンワールドが生む「探索の楽しさ」:広大な「狭間の地」を馬に乗って駆け巡り、隠されたダンジョン、強力な武器、ユニークなNPCを発見していく過程は、純粋な冒険の楽しさに満ちています。難しいからこそ、探索で得たアイテムやルーンが、そのまま難易度を下げるための「希望」となります。
総評:難易度と自由度のバランス
エルデンリングの難易度は高いものの、自由な探索と充実した救済措置がその壁を乗り越えるための道筋を与えてくれます。
ただし、注意点として、この広大なオープンワールドは、2周目以降のプレイ(周回プレイ)では、すでに探索し尽くしたエリアを再び進むのが「面倒」に感じられるというデメリットもあります。
しかし、初めて「狭間の地」を踏破する旅は、困難でありながらも、間違いなくゲーム史に残る最高の冒険となるでしょう。「難しい」という評判に恐れず、その扉を開けてみてください。











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